葉祥明美術館

オススメ Vol.53「学びの思い出〜教科書表紙絵〜」展

葉祥明がデビューしてから40年あまりが過ぎます。1970年代後半から1980年代に起きたメルヘンブームを経て現在に至るまで、「絵本」以外にも様々な仕事を手がけてきました。

その中の一つとして、教科書の表紙や挿絵があります。
11月24日から開催の「学びの思い出~教科書表紙絵~」展はそんな懐かしい作品を改めて見たい!というたくさんのお客様からの要望により、実現しました。
美術館には年齢層、男女問わず色々な方が訪れます。皆さん、葉の作品を前に
様々な思いを巡らせていますが、中でも「懐かしい」というお声を多く頂きます。
メルヘンブームの頃、葉の作品を使用した生活雑貨が多かったのも一つですが、毎日、学んでいた学校の教科書で目にした方も多いようです。子供時代が蘇り「これこれ」と当時を思い出し 笑みがこぼれる…そんな光景を目にします。

「かつて」教科書に使用されていた作品を展示しようと考えていた頃、小学生が「教科書の絵だー」と同級生と話しているの耳にしました。確かに、近年も葉の作品は教科書の挿絵などに使用されています。新しいものでは故郷・熊本の道徳教育郷土資料「熊本の心」の表紙を描きました。

親子二代、葉の作品を教科書で見ているのです。懐かしいと同時に“今”も感じる事が出来る。素晴らしいことです。
師走から年始へ開催のこの展示を観て、忙しい毎日にひと息いれてはいかがですか?
親と子の会話に…葉の作品を眺め、ほっとする時間を過ごして頂ければ幸いです。

■北鎌倉葉祥明美術館企画展 2012年11月24日(土) ~ 2013年1月25日(金)
「学びの思い出〜教科書表紙絵〜」展

葉祥明美術館
学芸員 長井