葉祥明美術館

オススメVol.86「ジェイクから10のお願い」

 
開催中の「ジェイクから10のお願い」絵本原画展は、2018年1月に刊行された絵本作品を紹介しています。犬を飼われている方には既に馴染みのある「犬の十戒」を葉祥明により、やさしい言葉と絵で絵本になりました。
 もともとインターネット上で“作者不詳”で世界中に読まれている犬の十戒ですが、その原文は英語で綴られています。犬から飼い主に対しての願いが語られていますが、元となるものにはいくつかの説があるようです。ノルウェー人のブリーダーが渡していた「犬からのご主人への11のお願い」が元という説、「鳥の十戒」が元という説。どちらにしても双方の前後関係などはっきりしないようで、“作者不詳”として伝わっているようです。
 今回、葉祥明が「犬の十戒」を手掛けるにあたり、葉祥明らしい優しい言葉にアレンジされています。また、葉祥明のオリジナルキャラクターの『ジェイク』が犬たちの代表(!?)として、十戒をお願いとして伝えるほのぼのとした絵本に仕上げています。「犬の十戒」ですが、その内容は全ての共に過ごす生き物に対して言える事が綴られています。生き物に対する「愛」、その愛には責任が伴うことを伝えていると、あとがきでも葉祥明が触れています。
 葉祥明自身、子どもの頃から犬や猫・カナリア・金魚などたくさんの生き物が身近にいました。大人になり初めて飼ったのはヨークシャテリアの女の子、ララと名付けたそうです。その後は野良猫を保護して飼いはじめるなど、のべ9匹と共に過ごしています。気まぐれな子、甘えん坊、気性の荒い子…その全ての子たちは、葉祥明にとって「仲間であり、命と愛を教えてくれる存在」だと言います。本展を通して、一緒に過ごす相手に優しさと思いやりの心を持つことの大切さを、改めて感じて頂ければ幸いです。
 
 
北鎌倉 葉祥明美術館 企画展 2018年5月19日〜7月20日
【犬の十戒「ジェイクから10のお願い」絵本原画展】
 
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